国際保健用語集
用語 | 国際女性年 |
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概要 |
(英訳:International Women’s Year) 1966年「経済的、社会的及び文化的権利に関する国際規約」、1967年「女性に対する差別撤廃宣言」の採択を受け、1972 年第27回国連総会において決議された国際年。男女平等の推進、経済・社会・文化への女性の参加、国際平和と協力への女性の貢献を目標に世界的な活動を行うために、1975年を国際女性年とした。これに合わせる形で、国連はメキシコ・シティーで初の女性に関する全世界的な会議である「国際女性年世界会議」を開催し、メキシコ宣言と世界行動計画とを採択した。また、同年12月の国連総会において、続く1976~85年を「国連女性の10年」に指定し、世界中の女性が一堂に会して、その権利を保障し、拡大する話し合いの場を提供した。会議は5~10年毎に開催され、第2回はコペンハーゲン(1980年)、第3回ナイロビ(1985年)、第4回北京(1995年)、2000年には国連特別総会「女性2000年会議」が米国のニューヨークで開催された。また1975年には、3月8日が「国際女性の日」と定められ、1977年の国連総会は各国の歴史、国民的伝統や習慣に沿うかたちで、任意の日を「女性の権利と国際平和を推進する日」として制定するよう呼びかけた。 (池上清子) |
用語 | GDF |
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概要 | →世界抗結核薬基金 |
用語 | 緊急産科ケア |
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概要 | →産科救急ケア |
用語 | 希少疾病用医薬品 |
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概要 |
(英語訳:Orphan drug) 医療上の必要性が高いにもかかわらず、患者数が少ない(日本の薬事法では、日本における対象患者が5万人未満)希少疾病 (Orphan disease) の治療に用いられる医薬品をいう。日本では未承認の物も含めると200種類以上のOrphan drugが指定されているおり、対象疾病はムコ多糖症VI型、骨ページェット病、筋萎縮性側索硬化症など多岐にわたる。 一方、希少疾病とは、背景も定義も異なるが、誤って混同されるものとして「見捨てられた病気 (Neglected disease)」がある。見捨てられた病気は、患者数は少ないわけではなくトリパノソーマ症のように年間5~15万人が感染しさらに5000万人が感染する危険性を有する疾病のことである。 リューシュマニアやブルーリ潰瘍なども同様に見捨てられた病気である。 これらの疾患には、目下のところ安全で有効な治療手段がなく、罹患した人々は重症な障害に苦しみ、死に至る者も少なくないことから、早急な治療薬の開発が必要である。しかしながら、これらの疾患の罹患者の大多数が、開発途上国の貧しい人々であるため採算性の点から製薬産業はそのような医薬品を開発あるいは製品化の対象としていない。先進国などの公的支援による研究・開発が望まれる。(奥村順子) |
用語 | 伝統医療 |
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概要 |
(英語訳 : Traditional medicine or Indigenous medicine or Folk medicine) 伝統医療とは、近代的医学が発達する遥か以前から世界各地に存在する、健康に関する実践、方法、知識、信条などの総称であり、植物・動物・鉱物などを素材とする薬や霊的療法、各種用手治療・運動などを単独あるいは組み合わせて治療・診断・予防あるいは健康維持に用いる体系全般のことである。 アフリカ、アジア、ラテン・アメリカなどの国々では、伝統医療は今でも人々のプライマリーヘルスケアへのニーズに応えるために活用されている。特にサブサハラの多くの国では人々の大半が初期治療に伝統医療を利用している。先進国でも、伝統医療は“補完”ないし“代替”医療として受容されており、各地の伝統医療が様々な形で取り入れられている。また、中国、韓国、べトナムなどでは、国策として、伝統医療を公的医療システムに組み入れている。 WHOは安全で効果的かつ廉価な伝統医療の利用を推進しており、鍼治療や幾つかの薬草・用手治療の効能を認めているが、一方で、「伝統医療の不適切な適用は有害な事もあり、伝統医療の実践や薬用植物などに関し、その効果と安全性に関する更なる研究が必要である」としている。そして、アフリカ、アジアの幾つかの国々に協力して、伝統医療の開発・研究やワークショップ開催などを行っている。(清水利恭) |