国際保健用語集

用語 補完代替医療
概要 (英語訳 : Complementary and Alternative Medicine)

補完代替医療とは、科学的に検証されておらず、西洋医学を実践する通常の病院では行なわれていない医療をさす。

補完代替医療は、インドのアーユルヴェーダや中国医学など長い歴史を持つ伝統医療から、食事療法、リラクセーション、マッサージ、カイロプラクティックにいたるまで非常に多岐にわたる。そのため、現代西洋医学以外の医療という以外に共通する特徴をあげることは困難である。近年、補完代替医療を求める患者が世界的に増加しており、それと平行してその研究も活発に行なわれるようになっている。

たとえばアメリカでは、1992年米国国立衛生研究所内に年間予算200万ドルが設立された代替医療事務局(OAM)は、1998年に国立補完代替医療センター(NCCAM)に格上げされ、2005年には年間予算1億2110 万ドルで運営されるにいたっている。補完代替医療が地域の文化に根ざしていることが少なくない。その意味で、国際医療保健に携わる者は、活動する現場でどのような補完代替医療が行なわれているかを知ることが望ましいと考えられる。