国際保健用語集
用語 | 保健システム強化 |
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概要 |
(英語訳:Health system strengthening) |
用語 | 保健医療情報システム |
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概要 |
(英語訳:Health Information Systems, HIS) |
用語 | 健康都市 |
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概要 |
(英語訳 : Healthy City) 都市化は人口の増加、大気汚染、水質低下、住宅の密集、交通渋滞、廃棄物管理などにより住民の生活習慣や生活環境を大きく変化させた。このような社会的背景のもとで、都市化は家族や労働環境にも変化をもたらした。健康都市(healthy city)とは、健康を支える物的および社会的環境を創り、向上させ、そこに住む人々が相互に支えあいながら生活する機能を最大限活かすことのできるように、地域の資源をつねに発達させる都市であると定義できる。また、WHOは健康都市の基準として、「都市の役人や指導者が優先順位決定や参加型アプローチに積極的に関与する」こと、「多くの場合、市の発展計画や未来像の要素ともいえる市あるいは町村の健康計画を策定する」ことの2つをあげている。 このように、WHO健康都市プロジェクトの取り組みは、都市に生活する住民の身体的、精神的、社会的健康水準を高めるためには、健康を支える都市の諸条件を整える必要があるという考えに基づき、さまざまな領域の人々にも健康の問題に深く関わってもらい、都市住民の健康を確保するためのしくみを築き新し公衆衛生政策を発展させるというというものである。プライマリ・ヘルス・ケアの目指した「すべての人々に健康を」とオタワ憲章の健康増進を具現化するために1986年に11の都市始まり、現在では世界の1,000以上の都市で展開されている。ここでは、公衆衛生政策と、経済の促進、コミュニティの発展といった都市の政策を関連づけるよう強調されている。また、同じような考え方は、健康な職場(health workplace)、健康な学校(healthy school)などの形をとり広がりを見せている。(兵井伸行) |
用語 | 再興感染症 |
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概要 |
(英語訳 : re-emerging infectious diseases) 「公衆衛生上ほとんど問題とならない程度まで患者が減少した後、ふたたび流行し患者数が増加した、または将来的に再び問題となる可能性がある感染症」と定義されている。これまで知られていなかった新しい感染症(新興感染症; emerging infectious disease)と対比して使われることが多い。 感染症が再興する原因は様々であるが、個々の例において原因を特定することは難しい。渡り鳥によるウイルス運搬(ウエストナイル脳炎)、保菌者の高齢化(結核)、抗微生物薬の不適切な使用(多剤耐性菌)などは特異的な原因といえるが、交通網の発達、都市化に伴う人口密度の上昇、気候変動など非特異的な環境要因も再興感染症の登場に寄与しているといわれている。 近年の日本では、デング熱(2014年、ヒトスジシマカが東京の代々木公園を中心に媒介)、麻疹(2016年、関西空港におけるウイルスの拡散)、風疹(2012~2013年に流行し45例の先天性風疹症候群、2018年9月現在患者数が急増中)、結核、梅毒などがあり、世界的にはマラリアが大きな問題となっている。国際化が進む現代において病原微生物は日々国境を越え、再興感染症はどの国においても現実的なリスクになっている。再興感染症の把握、予防、制圧には、国際保健規則などによる緊密な国際協力が必要である。(蜂矢正彦) |
用語 | 包括的PHCと選択的PHC |
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概要 |
(英語訳 : Comprehensive PHC and Selective PHC) アルマ・アタ宣言(HFA)(1978年)で打ち出されたプライマリ・ヘルス・ケア(PHC)を「包括的PHC」と呼んでいる。「すべての人に健康を!」という目標のもとで、人々がエンパワーすることを重視し、より公正な社会づくりを視野にいれていた。一方の「選択的PHC」は、目標を「子どもたちの生存を!」に変え、限られたコストですぐに目にみえる効果が得られるいくつかの保健プログラムを選んで、それを組み合わせた保健プログラムのことをいう。「子どもの生存革命」などは、「選択的PHC」の典型的なものである。 |