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国際保健用語集

用語 グローバルエイジング
概要 (英語訳 : Global Ageing)

国連の人口推計によれば、2015年の世界人口において65歳以上人口が占める割合は8.3%であるが、この割合は2050年にはほぼ倍の15.8%に上昇する。世界全域で高齢人口割合は上昇するが、いまだ低いアフリカ地域においても、高齢者数に注目すると、2010年から2030年にかけて高齢者数は倍増し、アジアやラテンアメリカと同様の伸びを示す。人口高齢化は、出生率・死亡率の低下、若者の移出といった要因によりもたらされる。死亡率が低下した長寿社会が高齢社会であり、それは祝福すべきことであるが、低すぎる出生率、多すぎる若者の移出は社会の存続をおびやかすものである。保健分野に注目すれば、高齢化により慢性疾患が増加し医療費の増大をもたらすが、さらに低・中所得国では早すぎる人口高齢化により、感染性疾患と慢性疾患のいずれもが蔓延する二重負担(Double Burden)状態となっており、保健システムの拡充が求められる。2002年にスペイン・マドリッドで開催された高齢者問題世界会議(国連主催)では、世界全域における高齢化に対し、活動的な高齢化(Active Ageing)の推進をはじめ、高齢者の活発な社会参加と開発、環境整備を謳っている。(林玲子)