汎用データベース

国際保健用語集

用語 京都議定書
概要

(英語訳 : Kyoto Protocol)

1997年に京都市で開かれた第3回気候変動枠組条約締約国会議(地球温暖化防止京都会議、The 3rd Session of the Conference of the Parties to the United Nations Framework Convention on Climate Change: COP3)で採択された気候変動枠組条約に関する議定書「気候変動に関する国際連合枠組条約の京都議定書」のこと。

温室効果ガスである、二酸化炭素 (CO2)、メタン (CH4)、亜酸化窒素 (N2O)、ハイドロフルオロカーボン類 (HFCs)、パーフルオロカーボン類 (PFCs)、六フッ化硫黄 (SF6) について、先進国における削減率を1990年を基準として各国別に定め、達成することが定められた。また、京都メカニズム(クリーン開発メカニズム. Clean Development Mechanism ,CDM)、排出権取引Carbon emission trading, ET)、共同実施(:Joint Implementation, JI))や、植林や植生回復による二酸化炭素吸収源活動(carbon dioxide sink)など多くの方策が盛り込まれた。2001年に開かれた第7回気候変動枠組条約締約国会議(COP7、マラケシュ会議)において運用細目が定められた。それまでスローガンに過ぎなかった努力目標を法的拘束力や罰則がある国際約束に変えたことが京都議定書の意義である。それ以降、COP会議が続き、2015年にはフランス・パリでCOP21が開催され、パリ協定が採択された。(門司和彦)